月末の金曜日に行われるTGIF LT (Thank God, It's Friday.)もついに3回目となりました。
エンジニアの宇田です。
9月の回の投稿なのにこんなに遅くなってしまいました…。
- 1回目の様子 『第1回TGIF LTを開催しました!』
- 2回目の様子 『第2回TGIF LTを開催しました!』
今回のTGIFは…
- No.1 デザイナー岡村さん:自己紹介とデザイン環境の紹介
- No.2 開発部部長エンジニア斉藤さん:具現化
〜 - No.3 14卒入社エンジニア森ちゃん:ferret、動画始めました
- No.4 入社7年目ベテランエンジニアこびーさん:ベーシックでの7年間の軌跡
の4人の方に登壇していただきました。
では、さっそく4人の発表を振り返ります。
1人1人のボリュームが多めなので長いですが、ご了承ください。
No.1 岡村さん「自己紹介とデザイン環境の紹介」
岡村さんの簡単な紹介
入社してまだ半年ほどですが、ベーシックが運用しているサービス全般のデザインを手がけてきました。
※ この後も各サイトが度々出てきます。
LTテーマ「自己紹介とデザイン環境の紹介」
岡村さんは入社からわずか半年ですが、実は入社前はフリーランスでHomeup!のデザインを担当していたんです…!
そのときに、熱烈なアプローチをした結果、正社員としてジョインしてくれたというエピソードがあります。
そんな岡村さんが、短期間で数々のサイトデザインを担当できた秘密…。
それは、「自分の環境で簡単にプロトタイプを作成できるといい」と思い、外部のサービスを多用して爆速でプロトタイプを作成しているからとのこと。
各サイトの環境に応じて臨機応変にプロトタイプを作れてしまう岡村さんは「フロントエンジニアに近いデザイナー」と他のエンジニアから言わしめました。
こんなデザイナーさんがいるとエンジニアとしても、共通言語の多さやスピードの早さなど、とても助かります!
逆にエンジニアがデザイナーの作り方や考え方を知る事で、よりよい依頼の出し方や関わり方もできますね。
TGIF3回目にして初のデザイナーでしたが、エンジニアとデザイナーとの距離が一歩縮まったように思います。
ぜひ今後もエンジニアとデザイナーとの連携を強めていくためにも、お互いの理解を深めていきたいです。
No.2 斉藤さん「具現化」
斉藤さんの簡単な紹介
斉藤さんはベーシック開発部の部長の1人で、Homeup!やferretの開発責任者になります。
また、Homeup!はベトナムにも開発拠点があり、ベトナムでの開発との連携も行っているため、国内4人とベトナム9人の開発チームをまとめています。(本当にすごいです…。)
LTテーマ「具現化」
今回の斉藤さんのテーマ「具現化」。
これって何かと言いますと、斉藤さんにとってプログラミングとは『創造したことを具現化する手段である』という事を一言で表現したものになります。
つまり、今回のLTは「なぜプログラミングが創造したことを具現化する手段」と考えるようになったか、を斉藤さんの学生時代から今までの経験を踏まえて語ってくれました。
斉藤さんの歴史
学生時代は『世界的なギタリストになる』ことをガチで目指し、バンド活動を優先した進路を選択するなど、プログラミングへの意識は皆無だったそうです。
ところが一変、卒研が楽しくなって自動車会社に入社し、先輩の紹介でSI会社に入社したり、NTTコミュニケーション科学基礎研究所で勤務したり…。
などなどかなり濃い紆余曲折がありました…。
(全部書こうとすると1記事で良いくらいの量になる!!!)
そんな様々な経験の中から、
- どこに問題があるのかを見つける能力:問題発見能力
- JavaとLinuxの本でイチからプログラミングを学ぶ
- ユーザオントロジー、セマンティックWeb、RDFとかに触れる
などにより、『研究があって、それを実現する最適な手段がプログラミング』だと気づき、プログラミングへの認識が変わったそうです。
それからは、ATR(国際電気通信基礎技術研究所)で研究したり、未踏ソフトウェア・ユースなどに参加したり、会社を立ち上げたり…様々な経験をしてきたのが分かりました。
- 10年先の世の中に普及するものを作れる経験
- 国からお金をもらって開発することができる環境
- 未踏での様々な出会い
- 研究時代に蓄えた技術的貯金から、想像したことを具現化できるように
こんなにも様々な経験をしてきたのは、具現化したいからプログラミングを駆使し、行動してきた結果なんだと感じました。
また、質問タイムでは、斉藤さんの歴史を深堀してとても盛り上がりました。
が、若手エンジニアから「モチベーションの維持」や「技術の貯金方法」など、高い経験値と技術力に対する質問も飛び交うことで、ベテランから若手へのアドバイスもあり、とても良い時間になりました。
No.3 森ちゃん「ferret、動画始めました」
森ちゃんの簡単な紹介
2014年新卒入社の数少ない女性エンジニア。(2014年から新卒エンジニア採用が始まりました)
配属当初からferretの担当エンジニアとしてベーシックに貢献。
2015年第3QではエンジニアMVPを受賞!!!
LTテーマ「ferret、動画始めました」
2015年第3QのエンジニアMVP受賞きっかけの1つである、『ferret』に新しく導入された動画コンテンツについて技術的な話をしてくれました。
動画コンテンツ導入にあたり、サイトの環境によりますが、ferretの場合は大きく3つのステップがあったそうです。
①疑似ストリーミング
②Ajaxで動画を読み込む
③各種サーバとS3との連携
特に私が参考になったと思ったのは①の実装方法です。
①疑似ストリーミング
疑似ストリーミングとは「選択されたところからロードし始める
=スキップしても待たずに再生できる」機能のこと。
youtubeとかで、動画読み込みが行われていない場所をクリックすると、そこから読み込みを行ってくれて、動画がすぐ見れるアレです。
この実装…パッと聞くとちょっと大変そうだなー…ってなんとなく思ってしまったんですが、とっても簡単に実装できたみたいです!
ferretの動画サーバは「nginx + ngx_http_mp4_module」を使用しており、該当ディレクトリのngx_http_mp4_moduleを有効にするだけでできちゃうとのこと。
最近のTGIFでは純粋な技術トークの数は減ってきていたので、最近流行の動画コンテンツに関する技術共有はとても助かりました。
ベーシック内のサイトで本格的に動画を取り入れたのはferretが初なので、今後の運用含めて楽しみです!
No.4 こびーさん「ベーシックでの7年間の軌跡」
こびーさんの簡単な紹介
こびーさん = 小林さん。
ベーシック内で入社7年目はかなり長い方に分類されます。
様々なサイトの立ち上げから運用まで関わり、2015年10月からは「1つからどこよりも安く」オリジナルグッズを発注できるcanvathの開発責任者になりました。
- 当ブログ「悲しみの谷を乗り越え、約束の地にたどり着いたサービスの開発」)
- 個人ブログ:30代のエンジニアがそれっぽいことを言う
LTテーマ「ベーシックでの7年間の軌跡」
テーマの通り、入社から今までの7年間を携わってきたサービスや経験を含めてお話してくれました。
1. Ferret編
こびーさんは入社してすぐFerretの担当になりました。(昔はFは大文字だったみたいです。)
当時のFerretは、現在のWebマーケティングメディアferretとは全く異なる、SEO関連の情報からツールすべてを網羅した有料中心のサービスでした。
そのときこびーさんが開発で携わったコンテンツたちは、現在ベーシックで扱っているサービスと似ているものもあります。
(古株の皆さんはとても懐かしがっていました。)
- 検索キーワード推移グラフ
- Ferret Web(CMSツール)
- FerretPLUSリニューアル
- Ferret News(ニュースサイト)
2. フランチャイズ事業部(前期)
次に配属されたのが、比較メディアから派生したフランチャイズ事業部で、主要サイトフランチャイズ比較ネットの保守運用などを担当しました。
ここでは、サイトを運用するために必要な知識や技術が身に付いたそうです。
また、社内でも売上の高いサービスだったので、サイトが機能しないことによる損失の大きさも実感したと言います。
- テスト環境構築
- スマホ対応 → CakePHPで実装
- Git導入でバージョン管理
- AWSへのサーバ移行(社内初!)→ メモリ不足でサイトが落ちる
- 重大なバグとその対応 → サーバがなぜか重い、CVができない、etc…
3. フランチャイズ事業部(後期)
、前期はサイトの保守運用がメインでしたが、後期からは私など後輩が入ってきた事による「チーム開発」と「タスク管理」が大きな仕事内容になったからだそうです。
今まで一人で行ってきた開発に、私たち後輩だけでなく外部の制作会社やアルバイトも加わりチームとなったことで、「自分の暗黙値」の多さに気づかされたり、逆に「一人で頑張っている感」から解放されたとも言っていました。
また、サービス追加やリニューアルなども行い、自分に与えられた裁量権をうまく使って新たな挑戦もしていました。
- アプリリリース
- 口コミサイト『ここフラ』リリース → Railsが流行りだしたタイミングだったのでRailsで開発!
- フランチャイズ比較ネットリニューアル → リニューアル後の方が大変だった…鳴り止まないクレーム電話、増え続けるバグ、夜の23時に発覚する致命的バグ、などなど(ブログ「10年以上続くサイトを初めてリニューアルして感じた事」)
4. canvath
長かったフランチャイズ事業部からスタートアップのサービスcanvathへと2015年の8月頃から徐々に関わり、10月から開発責任者という形で完全に移動になりました。
「新しいサービスに関わりたい」という意見がこびーさんから出ていたので、上司の協力もあって移動となりました。(ベーシックは声をあげれば結構やらせてもらえると思います。)
スタートアップ特有のスピード感を楽しみつつ、運用が見えてきたフェーズなのでこれからが大変と少しこぼしながら、こびーさんの発表は終了となりました。
おわりに
毎回予定時間を大幅にオーバーしてしまうTGIF LT…。
カジュアルな雰囲気とお酒の力で、みんなわいわい話しやすい環境ができているのはうれしい事です。
では最後に、今回の質問タイムの中で気に入ったQ&Aを紹介して終わります。
Q. 初めて見るソースコードをすばやく理解するために、何か意識してることありますか?
A. そのソースコードを書いたエンジニアの気持ちになる
「本当はこう書きたくなかったんだろうけど、しょうがなく書いたんだなー…」
など、このコードを書いたエンジニアのその時の立場や気持ちになってソースを見る。